看護師は後輩が出来たならば、その教育を行う義務があることを自覚しましょう。
細かな指導を行うのは病院そのものではなく、看護師長や先輩の役割だからです。
そこで注意するのは、まず手本を示すということです。
後輩は先輩の挙動を見るものですし、それを真似るでしょう。
そしてこんな仕事の進め方が出来るということを、行動で示すことも必要です。
言葉で説明することも大事ですが、実際に出来る看護の処置法を目の前で証明することの方がもっと重要と言えます。
また、後輩にはどんどん仕事を任せることも大事なポイントとなります。
失敗をしてしまうのでは、などといった心配はいりません。
誰でも最初は失敗したり間違えるものですし、その経験がなければ育たないものです。
それを、失敗されるのを恐れて与えるといった、仕事を選ぶようなことは避けなければなりません。
とにかく仕事を与え、そしてそのフォローをするという流れを作るべきでしょう。
そして問題点が出たら、とにかく考えさせることが重要です。
わからないと聞きに来られた場合は、ヒントは与えても、答えを出してはいけません。
徹底的に考えさせる習慣をつけさせるのが教育の本質です。
看護師の基本はチームワークに向けたコミュニケーションに加えて、課題の発見と解決です。
この発見と解決を、徹底的に教え込むことがとても大切です。
もちろんそれは簡単ではありませんし、むしろ面倒なものです。
しかし、教育とはそもそも面倒なものですから、それを避けるようなことはしてはなりません。
面倒でも、じっくりと腰を落ち着けて教える、その姿勢こそがやる気を引き出すことにもつながるでしょう。